議員報告・人間万事塞翁が馬

一般質問2019年12月定例会
12月19日、議会初日。一般質問が行われました。
質問内容は以下に添付します。ただ、本当に伝えようと思ってたのは一番最後の再々質問で書いた内容かなぁ〜。
その為には、避けてはいけないこと(言いたくないこと・不可思議なルール?)を、あえてギリギリのラインまで踏み込む必要がありました。少なくとも僕の頭の中では、そう理解したのです。・・・・・「だから動揺していた」
それなのに、朝、控室に行くと一般質問の予定時間は早くなっちゃうし、小6の教え子達が社会勉強として傍聴にやって来るしで、
ひた隠していた動揺がさらに煽られ、正直、再質問は頭の回転が鈍かった。
錆びついた頭をギシギシ動かそうとすればするだけ周りが見えなくなる。
「よく言われる、頭の中が真っ白になるってこの事ですかね?
特に再質問に対する馬場村長の回答はあまり覚えていない。本当にだらしない一般質問だったと思います。

一般質問のあと、ある議員から「連さんやばかった。もう少し突っ込んでたら懲罰ものだったよ」と言われました。
それも、充分考えた上で選んだ言葉です。

議会のルール上、一般質問(最初の質問)は議長の許可が必要。―――――「ご存知でしたでしょうか?」
更に再質問は、最初の質問に沿った内容でなければいけないというルールもあるのです。
ルール上、ギリギリの選択でした。だから、もっと再質問を上手くやりたかったのですが、、、、。
残念で、情けなくって、落ち込みましたが、、、、立ち直りました(笑)

それでは質問。宜しければお読みください。
注釈1:再質問以降は発言を助けるための資料になります。
注釈2:馬場村長の回答は広報2月号を待って紹介する予定です。

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質問

馬場村政誕生から半年が経ちました。四年の任期の8分の1が過ぎた事になりますが、順風な船出となったでしょうか?村長自身の見解をお伺いしたいところでもありますが、職員の顔つきや立ち振る舞いを見る限り、大きなうねりに立ち向かう強い心構えや迅速な行動を感じ、頼もしく見ている次第です。

そこで、行政の舵取り役としては最も重要な人事についてお尋ねします。

人材は宝とも言われる通り、人を効率良く動かす事の重要性は言うまでもありません。特に、馬場村長が掲げた「稼ぐ村 」を実現する為には、いかに効率良く人材を活かすか?と云うことが不可欠です。ただ、残念な事に過去を見てみると温情的な配慮とも思える事例も多々あったように感じています。人間関係や好き嫌い、ましてやコネで人事を決めていくと、そういう姿勢は組織に必ず伝わります。人がもっとも嫌がる情実人事が、今後もあるようなら残念な判断だと言わざる得ません。そこで、村長の采配について具体的に三つ質問します。

先ず一点目は、限られた人材の中で、能力開発を目指す育成方針があればお伝えください。
次に、頑張った人が正当な評価を得られないぐらい、仕事のやる気を削がれるものはありません。最近はトップ企業の傾向も相対評価から絶対評価に移りつつあるとも言われますが、どちらにしても実績評価を点数化する必要性はあるのではないかと感じております。点数化するレイティングか?点数化しないノーレイティングか?それとも何か独自な人事評定方法が有るのか?お尋ねします。
最後に、地方自治体が得意と言われる『密室人事』が現在も行われているのかも重ねてお答えください。


再質問(これは再質問予定として持込んだ資料の書き写し)

・選挙中、一般質問ができる機会があったら最初に聞こうと思っていたこと。
・評価の仕方、一番大切な客観的な評価ができているか?
<<<立命館大学の講師であり、人財ソリューションアドバイザーでもある南和気先生の『人事こそ最強の経営戦略』というベストセラーのビジネス本より>>>
・結果人事から計画人事
・主観人事から客観的人事
・密室人事から透明人事の三つです。
人事評価において最も必要な『客観的な人事』という面ではもう少し踏み込んで欲しい。

・密室人事という言葉はそもそも定義がなく、多分、マスコミが作り出した造語
・住民が外から見ていて「どうもこの人事おかしくないか?」というものを密室人事だとするなら選挙運動中も何人かの住民から「役場人事」について多くの疑問の声を聞きました。

必ず読む:毎月の給料が余るほどある人なら気にもならないのでしょうけど、朝から晩まで畑と向き合い、冬に年間の所得を計算してみると、生活も厳しい家計の現状を知った農家が、同じ時期に赤井川村の職員の給料表などを公報で見ると少し突っ込みたいという気持ちもわからんわけではないのです。過去にもあったということで特定の人物を指摘するつもりはありませんが、退職届を出した職員が有給を消化するという目的だけでポジションを与え、給料やボーナスまで受け取る事例。当然の公務員の権限としてルール違反ではないのかもしれませんが、一般企業の考えるボーナスの意味合いからは納得はできないのではないでしょうか?有給や目の前にあるボーナス、それを受け取らず辞めていく職員もいたはずです。幼児や老人のお世話をする現場で、給料も一般職員より少なく、ボーナスもなく一生懸命頑張っている職員がいることも事実。もちろん、田舎には田舎のルールがあり、それが、人の温かさや、つながりを深くしているのは、僕もこの村の良い部分だと思いますが、時代が少し一歩先に進み、赤井川村の職員の若返りを考えると、手綱を締める必要を感じます)

・人間関係を重視しすぎると評価にブレがおきる。
・信頼関係の根底には仕事の実績を重んじることが必要。
・人事権を持っているのは村長。

必ず読む:近年は職員の仕事の量も増え、職員の数に見合った量ではないとも聞いています。当然、財政難もあるでしょうから人を増やすのにも限界がある。先ほどから言うように頑張った職員を客観的に評価し、昇給や降格に反映する明確なルール作りの必要性を感じますが、村長はどのようにお考えか、お聞かせ願えますか?)

再々質問(これは再々質問予定として持ち込んだ資料の書き写し)
・大阪市では相対評価による人事判定が職員のやる気を起こし財政改善に大きな貢献。
・ラグビーワールドカップで活躍した日本の監督であるジミー・ジョセフ氏は1on1ミーティングを活用し絶対評価で選手を育てた。

必ず読む:今後、この村がもっと住みやすく魅力的な村に育っていくためにも個々のスキルアップが求められることはまちがいないでしょう。当然、それは議会も同じで、議員なんて誰がやっても一緒という時代はとっくに過ぎ去り、今は議会の持てる力が住民生活に大きく影響すると感じています。議員もスキルアップを目指す為に議会の活性化特別委員会を設立し、先ずは広報の充実を計る為の研究チームが動き出しました。是非、役場の職員の個々の人材活用にもご尽力をお願いして一般質問を終了します)

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最初の一般質問は読んだだけなので本文の通り。再質問以降は、ちゃんと言えたか自信はありません。概ねお伝えることが出来たと思っています。

過去のことを「どうのこうの」言うつもりの質問ではありません。今後、人事について真剣にリーダーが考えないといけないと啓発したつもりで、馬場村長からも概ね予想通りの回答が得られた思っています(多分・・・笑)。
橋下徹が行った職員基本条例が赤井川村の身の丈に合うかどうかは分かりませんが、僕の経験上、リーダーの采配一つで、人は、、、特に男子は2倍、いやそれ以上の価値を上げることができること知っています。ただ、能力的に管理できる部下の数も限られる。だから、人を活かすにしても、育てるにしても、プランや約束事は重要なファクターなのです。
是非、今後の役場職員の活躍に期待したいと願います。




2月の広報誌に一般質問が掲載されました
村長の答弁も掲載されたのでご紹介します。


1.限られた人材の中での能力開発を目指す育成方針
 昨年度においても職員研修、人材育成費用には投資をしていますが、新年度編成に向け、「職員人材育成方針の作成」を指示しており、策定後は速やかに村のホームページで公開を行います。
2.頑張った人が正当な評価を得られる仕組みと実績評価の仕組み
 地公法改正により平成28年度より新たな人事評価制度を試行しており、所要の見直しを行い、平成29年度より現行の赤井川村職員人事評価実施要綱により運用してきました。
 評価方法は、北海道職員の評価制度を参考に制度設計しており、年1回の能力評価と年2回の実績評価を実施しています。数値評価方式ではなく評語付与方式を取っています。
3.密室人事
 職員人事は地公法第15条「任用の根本基準」に基づき、村長の専権事項として実施しています。「密室人事」の定義が不明の為答えになっていないかも知れませんが、私は、人事異動の際に当該職員には異動させた目的、理由、期待する点等を本人に伝えるようにしています。

補足になりますが村長の答弁にもある評語付与方式については

A 評語付与方式 ・国の人事評価制度と同様に、評価結果をS・A・B・C・Dの5段階の評語を付与することで評価 を行う方式。
能力評価は評価項目ごとに個別評語を付与し、これを踏まえて全体評語を付与。業績評価は設定した目標ごとの達成度等により個別評語を付与し、これを踏まえて全体評語を付与。
B 数値化方式 ・評価結果を項目ごとに点数化した数値の合計によって評価する方式。 ・能力評価は評価項目の着眼点ごとに点数を付与し、その合計を全体点数とする。 ・業績評価は目標ごとの難易度等に基づくレベルとウェイトを設定した上で、達成状況等に応じた点 数を算出し、その合計を全体点数とする。

とあります。先に紹介した大阪府(市も)の職員基本条例も人事評価は評語付与方式でC・Dの評価が付いたものに対してのペナルティーが明確になっているのが特徴です。

あと、村長の答弁の3
人事異動の際に当該職員には異動させた目的、理由、期待する点等を本人に伝えるようにしています。
を聞き出せたことは大変重要なことだと思います。任用職員も含め、人事権を持っているのは村長です。職員を異動させたり退職に追いやることができる権利を持っているのは村長しかいません。職員の皆様、今後人事異動の際は目的や理由などをしっかりと確認し、次のポジションでやりがいを見つけてもらいたいと望みます。
不当だと思えるような人事が今後行われないように僕も注意したいと思います。

※今後、議事録の村長の再答弁・再々答弁を読み必要があれば紹介したいと思いますが、先ずは一回目の一般質問のご報告はこれにて終了します。