議員報告・人間万事塞翁が馬

議会だより


議員に立候補するする以前は、年に4回広報紙で紹介される『議会だより』は時々しか読む気になりませんでした。議員になったんだから興味がなかったというわけではありません。どちらかというと、苦痛でも村民として読んでおかないと、、、、という使命感にかられ、以前は奥歯をグイグイとかみしめながら最後まで読んでいたような気がします。そして読み終えたあとに残ったのは諦めと失望感です。
僕だけでしょうか・・・?
村の中に『議員だより』を読み、がっかりして以降、読まなくなった人は何人いるでしょうか・・・・?

特に、この前の4年間は酷かった。
ブログ選挙の記事にも書きましたが質問に立つ議員は能登議員と湯澤議員ばかり。僕なりに分類するとテーマは5つ程度しかなかったように思えます。
―――「いったい議会は何やってんだ!もっと大切なことがあるだろう」って気にもなりますわな。

選挙が迫った昨年4月9日、北海道新聞にこんな記事が載りました。

僕はこの記事を見てすぐに仁木町の議会事務局に走りました。
そして手にした広報は驚きの内容でした。
「議会の広報なんてこんなもの」と思い、赤井川村の『議会だより』しか見ていなかった僕にとっては、まさに希望でした。

是非、一度手にして貰いたいのでこちらをご覧ください。
議会だより にき (令和1年11月14日発行) (外部リンクです)
村の様子と今後の行政の方向性を感じられる冊子になっています。

もう一度、新聞記事に戻りますね。
最後の住吉委員長の言葉、「議会広報誌のレベルは年々上がっている中で入賞できて大変うれしい。編集を担当した町職員のおかげ」(途中略)とあります。
年々レベルが上がる地方議会の広報誌。赤井川村は僕の知る限りずっと同じです。
やはり、議会・村の職員は、何をやってるのか?と思ってしまいますよね。
「このままでいいわけない!」って

選挙が終わり、少し遅れて議会に参加した僕は『議会だより』の改正に向けて動き出しました。
一番最初にしたことは、道内市町村議会の広報誌を集めること。
最近は、ネットで配信している50前後の市町村の『議会だより』を見ることにしました。
その広報誌を見て分かったのは残念ながら赤井川村の議会だよりが最低レべルだと言うことです。
では、いったい何が悪いのでしょうか?

「だより」って言葉にはどんな意味があるでしょうか?どこの自治体もひらがな表記にしているには二つの意味があるからだと思います。
一つ目は「知らせる」という便りからくる意味と、○○にたよっているという頼りからくる意味。
つまり、議会の内容を知らせるという意味と、この広報誌を頼りに知ろうとしている人がいるということです。
残念ながら赤井川村の『議会だより』には決定的にかけているものがあります。
それは、「知ろうとする人に、それを伝えるという力(努力)が足りない」のです。(2020/1/6記)


2020/4/3のブログから

赤井川村の『議会だより』は広報あかいがわ(冊子)の一部として紹介されています。
定例会から二か月後、つまり12月に行われた定例会は2月の広報で紹介されるわけです。

議事録制作を外部委託しているので、これは致し方ないようです。
(ちなみに議事録の委託料は年間約130万円(予算額)。高いか安いかと言えば微妙な価格ですね。ボイスレコーダーから聞き取り、その後の作業を、変換アプリや製本ソフトを利用してもかなり精度の高い議事録ができると思います。費用はアプリとソフト代で3万円もあれば十分。二か月のタイムラグも発生しません、ただ、実際にどのくらいの精度か?担当者の手をどのくらい煩わせるかは、やってみないとわからないのが現状です。どこか企業や自治体でやっている人がいたら教えてください)

昨年までは、議事録から一般質問だけをベタ張り(一回目の質問と理事者の答弁のみ貼り付け)していました。以前の議員報告でも書きましたが、この文章を読むのが結構苦痛なのです。
「それを何とかしよう」と言うことで2月の『議会だより』から一般質問の要約が始まりました。
僕が目指しているものとはかけ離れれているのですが、質問内容を読みやすくすることは、村の考え方をクローズアップすることにも繋がります。(一般質問って色々と質問は長くなるものですが論点は少ない)
これが第一の改革です。

そして今回。採決の結果を公表する事になりました。
つまり、審議した内容に対し賛成者と反対者の名前を公開するというものです。

決定した経緯に少し戸惑いもありましたが、これも前進のひとつ。

本来、賛成理由、反対理由も掲載したほうが良いのですが、議事録を基に行う場合は更に長いタイムラグが生まれます。各議員が要約し掲載することは可能ですが、今回は今までの紙面数(4ページ)では難しいという判断になりました。
今後、状況を見ながら『全員可決』にならなかった議案については討論の掲載を検討していこうと言うことにしましたが、いかんせん4ページでは難しそうです。
では、ページ数を増やしては?という議論になるのですが、そこでブツかるのはお金です。色々なことを変えようとすれば必ずチラホラと顔を出すのがお金。
ページ数を増やすにもお金がかかるし、本来、広報にぶら下がった『議会だより』ではなく(年間4回ぐらいなら)冊子にすべきだと思うのですが、そうなると事務局の仕事が増え、増員が必要だとか、外部委託にしたら更に高い予算が必要になるのです。

話が少し脱線しそうなので戻しますが、この二つの改革だけでも本当に簡単なことではない。
古い制度や仕組みを壊して再構築するには、知識も必要だし、何よりも担当者の熱量が必要です。そういう意味では、議会事務局長も積極性を感じる発言が多かった気がします。
お知らせはLINEのグループとか、タイムツリーでスケジュールの管理とか、村のHPに議事録がPDFで紹介されたり、新しい導入があったのも前進です。
「こんなことは数年前からできただろう!」と言いたいところですが、年配者が多い議会ではスピード感を求めるのも難しい事をご理解ください。

だから、本当にまだまだです。ゆっくりでも粘りっこくやっていく必要があるのです。
村のホームページも何とかならんもんでしょうか・・・?
担当者も一生懸命やってんだろうけど、根本を変える必要がある。いっそ作り直さないとダメでしょうな。

HP(ホームページ)の管理者という立場で言えば、村のHPは設計図ができていないと思う。HPというのは日々更新する為のツールなので、製作段階で綿密に練られた設計図が必要。Webデザイナーなら常識だと思いますが、インデックス以外の部品(画像や資料)は所在、年代、必要性に応じてファイルに分類し、やはり必要のなくなったファイルは削除していかないといけません。特に、担当者が変わる場合、設計図に基づいて引継ぎが入念に行われないと、無限に入る引き出しはいつも飽和状態、つまりオーバーヒートを起こすのです。(SNSもHPの仲間ですが、SNSの場合は目的が日記なので、日にちで分類されています)
一度、オーバーヒートを起こすと作り変えるよりは、現在のHPを基に作り直した方が早い。(なんて事があって僕も作り直した経験あり)


村長も風通しの良い行政を目指すなら広報とHPの充実は急務です。クリエイティブな仕事は人気だし、実績の評価が出やすいので数年契約の求人募集をかければ地域おこし協力隊やフリーランスが来ると思うけどなぁ~。または村にも隠れた人材がいたりして、、、、。
とにかく、「伝える」という作業は、「知りたい」という言葉に変換しないとね。

一応、このページもこれで終了にします。
議会だよりについては少しでも読みやすいものにする為、随時、要望していこうと考えています。ご意見がありましたらお伝えください。、