議員報告・人間万事塞翁が馬

議員視察研修について

国会では文通費(正式名称は文書通信交通滞在費)の支払いが問題になっていますね。
ページスペースの関係で、あえて解説はしませんが、何十年もこんなことがまかり通っていたんでしょうな。
給料やボーナス(期末手当)は日割りになっているのに文通費が満額支給されると言う事に疑問を抱く人が今までいなかった事に不快感を抱きます。

村議会議員ぐらい末端(地方)になると手当も給料と期末手当しかないので、そのような問題は起こることはありませんが、”かする”程度の似たものとして議員の視察研修があります。今回は個人的な議員報告として視察研修に付いて紹介します。

2021年11月16日のブログを一部編集してお伝えします。

『赤井川村村議会議員視察研修』が一期(4年)の中で二回行われます。選挙の年に道外研修。そして二年後、つまり真ん中の年に道内研修。目的はざっくり言えばスキルアップなのでしょうが、その時代に起こる村の問題に沿ったものをテーマに研修先が決まる事が多いようです。
今年は道内研修の年。
コロナ騒動で視察研修を行うかどうかに付いても議論されましたが、緊急事態宣言の解除を待って予定通り(村で予算が組まれている)決行する事を決めたのが9月に入ってから、、、。事務局から「視察についての希望があったら伝えて下さい」との連絡があり、私は兼ねてから興味のあった芽室町と更別村を要望しました。
――――「対案はないのでは?」
と思っていましたが議長から洞爺湖町と壮瞥町の要望がありました。

これもざっくりですが目的をお伝えすると
芽室町は、議会先進地で議会のネット中継やSNSでの情報公開、及び、議会モニター制度があります。更別村は、国の事業であるスーパーシティ構想に北海道で唯一(だと思います)手を挙げ、構想、つまり未来への夢を描く試みをしている村です。
洞爺湖町は、地域公共交通についての視察で、路線バス以外にコミュニティバスとコミュニティタクシー、買い物支援バスなどを運行させているようようです。壮瞥町は、再生エネルギーの町として色んな取り組みの見学。

個人的にどちらが楽しそうかと言えばもちろん私の視察要望地なのですが、特別強い思いがあるわけでもなく、議長案の方が、規模は違っても、村が抱えている問題に沿っていると言う事で、僕の案を退けて洞爺湖・壮瞥町の二か所を視察先に決めました。
しかし「困ったことに時期が悪かった」
視察受け入れ先方もコロナ禍での対応に苦慮し、更に、新年度の予算の組合せ行う時期も重なり、受け入れを拒否されたようです。

「視察研修先がなければ、いっそやめちゃえ!」
と言いたいところですが、今回はどうしても、、、という声もあり、当初から研修の一環として名前が上がっていた『ウポポイ(民族共生象徴空間)』に行くことになりました。
当初二泊の予定を一泊にし、道議会(新しくできた議場見学)を加えて視察してきます。
視察研修も村の予算。中身のないものや儀礼的に遂行される(文通費のように)のでは困ります。ただ、しっかりと行先を検討した中で、コロナの影響で行けなかったとなれば仕方がないのかなと言うのが今回の結末。
特にウポポイはもう一度行って見たい場所なので、その様子も後日ブログにて紹介できればと思っています。

追加:
僕の議員視察研修も案としてはまだ生きていて、「活性化委員会で視察したらどうか」という意見を委員長から提案頂いています。その件は今日の議運で話されるかも知れませんね。


2021年11月19日のブログを一部編集してお伝えします

議会議員視察研修に行ってきました。
一泊二日、北海道議会会館とウポポイが主な視察場所になり、観光と親睦が主な目的になった感がありますが、移動中や食事中、議員が集まると村の政治の話ができ、個人的には有意義な二日間でした。
特にウポポイの入場ゲート前の喫茶店で臨時会(?)が開かれた事は滑稽でもあり熱意も感じる場面でもありました。(笑)

北海道議員会館ではアテンドもあったおかげで、色々と興味深い話が聞けて気持ちも締まった時間でした。長く続く北海道議会史の一片を顧みれた気がしましたよ。
新らしく作られた議場はとても綺麗で北海道の木材がふんだんに使われ、出来たばかりと言う事もあって木材の香りのする議場。この厳粛な議場に赤井川村から道議会にひとりの議員も送り込んでいないのは寂しいですね。
今の政治システム(選挙)において人口の少ない地域から道や国の議員を生み出すことが難しいのは当然ですが不可能なことではありません。いつか信頼できる村の出身者が北海道の為に英知を振りかざして活躍する日が来ると良いですね。

一日目の宿は『まほろば』。至れり尽くせりの時間に満足。
一杯の食事に、一杯のお湯、そしてお酒を頂いてゆったりと朝まで楽しむことができました。

二日目はウポポイ(アイヌ民族の博物館)。時間が二時間もなかったので、体験交流センターで伝統舞踊であるアイヌの踊を全員で見学し、その後、ひとりになって博物館内のシアターでアイヌの歴史ビデオを鑑賞。
時間の都合で展示物を見ることはできませんでしたが、いつか、また機会があるでしょう。

それにしても色々と問題が勃発するのは如何なものでしょうな。
詳しくは後日議員報告としてブログで紹介させて頂きますが、どうしてこんなに難しくするのか、難しくなるのか理解できない。スピード感もないし、財源もないし、知性も感じられないし、○○もないし、○○もない。
「ひとつのほころびが大切な流れを堰止め、地方って自ら遅れて行くんだなぁ」と感じる。
もっと大切な問題があるのに、、、、。
議員感の温度差は選挙というシステム上どうしようもない。
でも、その中でどのように采配をしていくかは理事者側にあって
「もっとうまくやってくれよ!」
と下をむいちゃうな。今回はガバメントクラウドファンディングの件だけど詳しくはそちらのページをご覧下さい。

IT化、エネルギー問題、景観条例、学校の統合問題、神社やお祭り、福祉、問題は多岐にわたる。一つひとつ片付けていくにも、時代遅れになる前にスピード感を持ってやろう。

ブログに書きづらい言葉があって、それは『能力』という文字。
自分にないのに誰かと誰かを比較するのには根拠が必要。政治に『能力』という言葉を使うと議論にならないしね。
でも、最後の食事で立ち寄った『白老牛の店・いわさき』でとっても気持ちのいい接客をしてくれた女性がいました。
話しかけるタイミングも良いし、受け答えや話題も軽快で、気の使い方もとても丁寧。
頂いたお肉の本来の味も良かったけど、あの接客がお肉の味に添加し、更に美味しくしてくれたように思います。そんな能力の高い接客のプロは、最近各所に見られ、その人たちが互いに能力を高めているように思える。
ひとり一人が能力を高めるためにも限られた時間の中で、良いものを体感し、活かし、洞察して判断して行かないとね。
やっぱり僕もまだまだ頑張らないと、、、、。
そんな事を考えさせられた二日間でした。